On the Job Development
- 仕事を通しての相互成長 -
OJT から OJDへ
OJTとは、日常のルーチン化できる業務上の知識や技能を上位者が部下や後輩に体得させる指導法である。しかし、現在業務は複雑化し、一律的、一方的OJT指導だけでは、成果をあげられないばかりか、上下関係に信頼の歪みが生じてくる状況が目立ってきている。OJDは、部下や後輩の業務がより円滑に成果が上げられるように、現状での仕事上の問題点やモチベーション停滞の改善を支援することにある。しかも、OJDは、上位者の業務上の遂行能力だけでなく、人間関係が大きく関わるため、上位者も部下や後輩の指導の支援を通し、人間的にも大きく成長できるようになる。そのため、仕事を通しての協働と共育により、相互の信頼関係は、従来以上に密接になる。
OJDは P to Pスタイルで実現
OJDは、Purpose(目的)を共有し、Promise(約束)することである。
仕事の段取りを指示したり、抽象的な叱咤激励だけでは、人は動けず、業務上の成果は、なかなか上がらないものである。OJDでは、部下や後輩の抱える問題の改善を明確に目的化し、この目的に進む上での具体的な行動課題を提示することで成果をあげやすくする。この目的共有と約束の締結を P to Pスタイルとし、これを織り込んだOJDで確実な両者の成長を具現化させる。
1.P to P スタイルでのOJDの基本概念を認識し、上位者としてのBS機能の心構えを確立させる。
2.P to PスタイルでのOJD手法を実践的に習得し、個々の指導育成スタイルの課題を明確にする。
3.BS制度上の問題(ジェネレーションギャップ・評価システムの不備)を上位者の不満とせず、改善できる課題であると認識させる。
4.BS制度を通し、自己の人間性・リーダー性の向上につながることを実感させる。
5.BS機能が活発化するOJDスキルを体得し、上位者の率先垂範力を高める必要性と、具体的スキルを習得させる。
オリエンテーション
・研修のねらいの周知
「OJTからOJDへ」 【ポイント講義】
1.協働、共育の心で臨む
2.OJDのキーポイントはP to Pスタイル
指導者としての私の行動分析 【交流分析】
・「交流分析」による日常の自己の行動傾向を知る
・指導者としての私の行動傾向
・ピンチの時に注意すること
OJDの実践スキルの習得 【ペア実習】
-率先垂範を通してOJD力の強化-
1.部下、後輩とのリレーション作り
~相手と共通のスタート地点に立つために~・会話のしやすい雰囲気作りと会話スキル
・自己の育成スタイルの表明
・部下、後輩の問題を吸い上げる、効果的な質問スキル
OJDの実践スキルの習得 【 ペア実習 】
2.部下、後輩の抱える問題を共有するための
Purpose分析
~何をどのように支援するかの目的の明確化~
・部下、後輩の問題を絞り込む傾聴スキル
・部下、後輩のモチベーションを高める共感スキル
3.部下、後輩の成長につながる課題の設定
~着実なスキル、マインドUPのためのPromise締結~
・率先垂範によるモデル提示スキル
・PNPアプローチによる課題設定スキル
・課題の進捗状況のフォロー支援
P to Pスタイルで
ビジネスコミュニケーションは大きく変化する
1.P to Pスタイルがもたらす7つの効果
2.「OJDによる信頼関係の醸成」
3.P to Pスタイルを日常で習慣化するために
ビジネススキル